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David Fiuczynskiの新譜、「Planet MicroJam」は安定の変態ジャズ。 [音楽:ジャズ]

おやおや、いつの間にかDavid Fiuczynski新譜が発売になっていますね。全然雑誌とかチェックしてないので最近の活動分かっていないのですが、Fiuczynski自身のアルバムとしては「Kif Express」以来ですか?





Fiuczynskiは、スクリーミング・ヘッドレス・トーソズのデビュー以来のファンです。どのぐらい好きかって、ギタリストだったらDavid FiuczynskiかDavid TornかBucketheadか、っていうぐらい好き。なんだかよくわからない表現ですが。

そんな変態的個性的なギタリストたちの一角を占めるFiuczynskiも、上原ひろみのバンドに参加したことから日本でも有名になってるんでしょうね。兎にも角にも早速アルバム入手してみました。

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まずはともかく一曲目を聴いていくと、なんかどっかで聴いたことがあるようなフレーズが続いてまして、なんじゃこりゃ、と。もう一回はじめから聴いてみたら、ベートーベンのピアノコンチェルト「皇帝」の一楽章じゃないですか。もう脱力です。

Fiuczynskiのギタープレイは、フレットレスギターやマルチフレットのギターを用いた微分音を多用する独特の中近東的フレーズが特徴ですよね。中近東そんなに詳しくないですが、バルカン的、アラブ的なものよりもユダヤ的な印象を受けます。ユダヤ音楽といえばUri Caineがマーラーの音楽をクレズマー化した傑作、「urlicht/primal light」なんてありましたけど、マーラーの場合はユダヤ的特徴が旋律に盛り込まれていますが、ベートーベンをユダヤ音楽化すると、違和感ありまくり!で、その違和感がむちゃくちゃ心地良いです。

今回のアルバムは、全パートが微分音で攻めてくる超強力なアンサンブル。ベースもフレットレスだし、キーボードも微分音チューニング。更にヴァイオリンはもともと微分音無双ですからね。10曲目なんかサーランギみたいな音に聞こえちゃいます。それにSun Raの曲をやってみたり、選曲もかなり意欲的。

しかもゲストが豪華。「Micro Empero」と「Horos Fuzivikos」ではKenwood Dennard、さらに「Meditacion」と「Madoka Blue」ではJack DeJohnetteがゲスト参加してる!「Horos〜」はアルバムの中では比較的ストレートなジャズ的表現で攻めてますが、他の曲は微分音の嵐で、大御所相手に容赦無いですね。

この2曲は、SOUNDCLOUDで試聴することができます。太っ腹。
http://soundcloud.com/rarenoiserecords/pmj-hf
http://soundcloud.com/rarenoiserecords/pmj-mb

新作も変わらずのとんがり具合、満足の一品です。

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