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ロシアのポストロックバンド、Ned Hoperのニューシングル、「A man who only left home in the rain」が発売になりました。 [音楽:ロシア]

Ned Hoperは、サンクトペテルブルク出身のポストロックバンド。「raduga-701」というバンドを母体に、2007年頃から活動をしています。オーストラリアの作曲家、Ned Hoperと共演したのをきっかけにこの名前になったとか。彼らの音楽は、お洒落というか、知的というか、ジェントルな雰囲気に満ち溢れた、でもある意味実験的なアンサンブル。アンビエント/エレクトロニカ的な感触もあります。プログレと呼ぶにはお洒落すぎる、とでも言いますか。ポストロックって言葉はあんまり好きじゃないけど、やはりそれが一番しっくりくるのかなぁ。


メンバーは、
Vlad: guitar/vocal
br: drums
sp: synth
zm: synth/vocoder/theremin/flugelhorn
dn: electronic cello
テレミン(テルミン)やチェロを使っていることから、型にはまらないバンドなのはひと目でお分かりいただけるかと。ベースレスなのも特徴の一つ。基本的にインストバンドですが、「Mystification」ではオープニングの「A.M.B.」を除き、Vladのボーカルがフィーチャーされています。

2009年に自主アルバム、「Etudes」をリリース。確固たるメロディを中心に、繊細なサウンドを積み重ねて幻想的な音空間を紡ぎだしていく。決して小難しい世界には足を踏み込んで行かない、あくまでも上品な曲構成が心地よいです。20分少々のミニアルバムですが、今後の彼らの活動の基礎となる世界。一部の曲がアルバム「Eleven」に再録されています。

2011年のアルバム、「Mystification(Мистификация)」が、商業デビュー作。アルバムジャケットが何やら象徴的。化学構造式やら有名な公式、アイコンの数々、さらには漢字まで組み合わせて、ある意味実験的なアルバム内容をひきたてます。サウンドはよりロック的になり、幾分ダウナーな、切れ味の鋭いアンサンブルがカッコいい。ほのかにグランジっぽい香り漂うタイトルナンバーの2曲目「Мистификация」とか、プログレッシブな曲展開が美しい6曲目「The Ghost」など、素敵な曲目白押しなのにアルバムの入手が難しいのは残念。
テレミンやチェロの音色が印象的な4曲目、「Volga」だけはシングルカットされていて国内でも買えるんですけどねぇ。


そして同年、立て続けにアルバム、「ELEVEN」を発表。このアルバムは日本でもiTunes、amazonより入手することが可能です。


チェロとギターのからみ合いが印象的な「SPIRAL GALAXY IN VIRGO」から始まり、シングルカットされた「AIKIDO」はスリリングなアンサンブルにゲストの女性ボイスが華を添えてくれる。この曲は先に書いたように、「Etude」の8曲目、「Op 27 #18」のリメイクです。


今年前半には曲入りのミニアルバム、「r.e.」を発表。「repetitive etude」の略みたい。確かにミニマルっぽい曲多いかな?でも基本的な路線はこれまでのアルバムと変わりませんが、チェンバー・ロック的な曲が多いので、レコメン系のファンの方にはお勧めかも。

そして先月末に、ニューシングル、「A man who only left home in the rain(Человек, который выходил из дома только во время дождя)」が発売になりました(タイトル長っ!)。


サウンド的には、「ELEVEN」のあたりの印象に近いかな。管が全面に押し出されているところとか新鮮。ニューアルバムの発表が期待されますね。
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