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ベラルーシ/ポーランドの歌姫、Nasta Niakrasava:「Folkroll」と「R.U.T.A.」 [音楽:ポーランド]
Riversideの新作と一緒に買ったのは、ベラルシアン・トラッドを大胆に現代アレンジした、こちら!
関連記事:Riversideの6thアルバム、「Love, Fear And The Time Machine」をポーランドより直輸入!
「Folkroll I Nasta Niakrasava」は、ボーカルのNasta Niakrasavaと、ギタリストのPaveł Ryžkoŭが中心となり、ミンスクのグリンカ音楽学校の仲間たちと2008年に結成したバンド。
他にメンバーは、バイオリン、ビオラ、ダブルベースの弦トリオにクラリネット。
2009年にポーランドの国立放送局が主宰する民族音楽の祭典、第12回「Nowa Tradycja」に招かれ、見事グランプリを受賞。ちなみにミンスクとポーランドのワルシャワって500kmぐらいしか離れてないんですね。東京から大阪ぐらい。で、これをきっかけにポーランドでの活動が本格化。2011年にPolskie Radioのレーベルから発表したデビューアルバムが「Vir」です。ベラルーシとポーランドの国境の地、「Polesie」周辺地域のトラッドが楽曲の中心だそうで。
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素材はトラッドですが、アレンジは繊細でクラシカル。バルトークや新古典主義期のストラビンスキー的風合いが強い。1曲目「Да Святы Юрай / Święty Jerzy」や3曲目「Ой, Божае Народжэне / Oj, Boże Narodzenie」なんかその典型。2曲目「Пойду Жы В Лес / Pójdę Do Lasu」ではNastaの本格的な東欧トラッドボーカルが素敵。Nastaのボーカルははゴリゴリなトラッド風味だけでなく、クラシカルな歌唱からロック的シャウトまでこなすとても力強いもの。6曲目「Сястра Сястру Звала / Siostra Siostrę Wołała」のギターアレンジなど、ロドリーゴ「祈りと踊り」を彷彿とさせる切れの良さ。かと思うと「Cykl Dziecięcy」は子供の言葉遊びのようなエキセントリックな歌から、ミヨー的に素っ頓狂な牧歌へと突入していく。意欲的な楽曲揃いで、バルトーク的民族楽派ファンからトラッドファン、レコメン系プログレファンにはぜひ聴いていただきたい傑作アルバムです。
残念ながら、Pavelが兵役についたため、バンドはストップした模様。解散したわけではないようですが、次作は出なさそう。
その後Nastaは、Warsaw Village BandのMaciej Szajkowskiが結成したトラッド・パンク・バンド「R.U.T.A.」に参加。「GORE: Pieśni Buntu I Niedoli XVI - XX Wieku」と「Na Uschod」の2枚のアルバムに参加しています。バンド名の由来は、「Reakcyjna Unia Terrorystyczno Artystowska (An artistic reaction the terrorist Union)」の頭文字みたい。その名の通り、農奴解放や封建制に対する反乱をテーマとしたトラッドを、パンキッシュにアレンジするのが特徴。
ファーストは、あまりにもパンク過ぎていまいち。なんか脳筋過ぎてどれもおんなじ曲に聞こえる、といったら言い過ぎか。
セカンドは、ダイナミックな楽曲が増えて、ファーストよりも面白いです。Nastaのボーカルがフロントに出てきてる曲も多い。とくにクリップになってる2曲はかっこいい。
他にも、7曲目の「Oj, Niech Przyjdzie Deszcz」とか、後半ジャズ・パンク的な風合いも入ってきて楽しい。9曲目「Pan Nas Męczył」はテキストをNastaが提供し、ボーカルもたっぷり。続く「Kto U Pana Nie Służył, Biedy Jeszcze Nie Użył」のようにダイナミックに古典的メロディが展開していくところはとても面白い。そして終曲、「Żnijcie Żeńcy!」は12分超の大作。
意欲的で面白い曲も多い反面、旧ソ連のパンク歌手、Viktor Tsoiの「Mama - Anarchija」をカバーしてるけど、こういうのはいらないな。
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「Folkroll I Nasta Niakrasava」は、ボーカルのNasta Niakrasavaと、ギタリストのPaveł Ryžkoŭが中心となり、ミンスクのグリンカ音楽学校の仲間たちと2008年に結成したバンド。
他にメンバーは、バイオリン、ビオラ、ダブルベースの弦トリオにクラリネット。
2009年にポーランドの国立放送局が主宰する民族音楽の祭典、第12回「Nowa Tradycja」に招かれ、見事グランプリを受賞。ちなみにミンスクとポーランドのワルシャワって500kmぐらいしか離れてないんですね。東京から大阪ぐらい。で、これをきっかけにポーランドでの活動が本格化。2011年にPolskie Radioのレーベルから発表したデビューアルバムが「Vir」です。ベラルーシとポーランドの国境の地、「Polesie」周辺地域のトラッドが楽曲の中心だそうで。
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素材はトラッドですが、アレンジは繊細でクラシカル。バルトークや新古典主義期のストラビンスキー的風合いが強い。1曲目「Да Святы Юрай / Święty Jerzy」や3曲目「Ой, Божае Народжэне / Oj, Boże Narodzenie」なんかその典型。2曲目「Пойду Жы В Лес / Pójdę Do Lasu」ではNastaの本格的な東欧トラッドボーカルが素敵。Nastaのボーカルははゴリゴリなトラッド風味だけでなく、クラシカルな歌唱からロック的シャウトまでこなすとても力強いもの。6曲目「Сястра Сястру Звала / Siostra Siostrę Wołała」のギターアレンジなど、ロドリーゴ「祈りと踊り」を彷彿とさせる切れの良さ。かと思うと「Cykl Dziecięcy」は子供の言葉遊びのようなエキセントリックな歌から、ミヨー的に素っ頓狂な牧歌へと突入していく。意欲的な楽曲揃いで、バルトーク的民族楽派ファンからトラッドファン、レコメン系プログレファンにはぜひ聴いていただきたい傑作アルバムです。
残念ながら、Pavelが兵役についたため、バンドはストップした模様。解散したわけではないようですが、次作は出なさそう。
その後Nastaは、Warsaw Village BandのMaciej Szajkowskiが結成したトラッド・パンク・バンド「R.U.T.A.」に参加。「GORE: Pieśni Buntu I Niedoli XVI - XX Wieku」と「Na Uschod」の2枚のアルバムに参加しています。バンド名の由来は、「Reakcyjna Unia Terrorystyczno Artystowska (An artistic reaction the terrorist Union)」の頭文字みたい。その名の通り、農奴解放や封建制に対する反乱をテーマとしたトラッドを、パンキッシュにアレンジするのが特徴。
ファーストは、あまりにもパンク過ぎていまいち。なんか脳筋過ぎてどれもおんなじ曲に聞こえる、といったら言い過ぎか。
セカンドは、ダイナミックな楽曲が増えて、ファーストよりも面白いです。Nastaのボーカルがフロントに出てきてる曲も多い。とくにクリップになってる2曲はかっこいい。
他にも、7曲目の「Oj, Niech Przyjdzie Deszcz」とか、後半ジャズ・パンク的な風合いも入ってきて楽しい。9曲目「Pan Nas Męczył」はテキストをNastaが提供し、ボーカルもたっぷり。続く「Kto U Pana Nie Służył, Biedy Jeszcze Nie Użył」のようにダイナミックに古典的メロディが展開していくところはとても面白い。そして終曲、「Żnijcie Żeńcy!」は12分超の大作。
意欲的で面白い曲も多い反面、旧ソ連のパンク歌手、Viktor Tsoiの「Mama - Anarchija」をカバーしてるけど、こういうのはいらないな。
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