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エストニアのフォークロックバンド、「Oort」が新譜を出しているんだけど、 [音楽:バルト三国]

なんか違う!

多分アルバム買わない。

Oortはエストニアのフォールロックバンド。結成は1996年だそうで、かなり長いキャリアを持ってます。わたしがその存在を知ったのは今から10年ぐらい前ですかねぇ?「tvfolk.net」という、トラッド系バンドの映像集めたサイトがあって(今はもうない)、そこでこのビデオをはじめてみたんですわ。


もう、なんにも言えない。ぶっ飛んだ。

エストニアは旧ソ連圏で位置的にもロシアのお隣ですけど、北欧3国がバルト海挟んで目と鼻の先。首都タリンからフィンランドの首都ヘルシンキまで海路で100km未満。文化的にも北欧の影響がとても強い模様。って、行ったこと無いけど。

なのでOortが手掛けるトラッドの旋律も、とっても北欧的。HedningarnaやAnbjørg Lienなんかの北欧トラッドとの親和性がとても強く感じられます。

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メロディはそうなんだけど、バンドサウンドはとても独創的。北欧ラディカルトラッドはまた違ったトンガリがあります。なんちゅうか、やたらファンキー。特にデビュー・アルバム、「Oort」でその傾向が強いですが、70年代のアートロック~フュージョンジャズ的なサウンドが変態レコメン系の様相を示して面白い。8曲目「Venna sõjalugu」とか、ファンキーなスラップベースとシンセのサウンドに対照的なペイガン男性コーラスが絡んできて、それだけでも面白いのに、そこにフレンチホルンの咆哮がかぶさってくるもんだからもうカオス。
そしてなんといっても、バンドリーダー「Aleksander Sünter」のボーカルが、とても味わい深い。

セカンドアルバム、「Veere, veere päevakene」もファーストの流れを汲んだ傾向のサウンドで仕上がっています。先に上げたクリップ「Öised orjad」もこのアルバムから。

2010年のサード「Suur Härg」になると、1曲目「Kurg kündmas」みたいにフォークメタル的な側面が強まってきた感じがありますが、まだまだ十分ファンキーな楽曲揃い。このアルバムからヴァイオリン/ホイッスル/バグパイプをこなす女性アーティスト、Marju Varblaneの参加によりサウンドが華やかになったような気もします。

サードアルバムの発表して以降、あまり活発な活動が見られなかったのですが、それもそのはず、Aleksander Sünterが、なんと脳腫瘍を患って2014に逝去していました!知らなかった。発病が2012年でその後活動が休止状態だったようです。ご冥福をお祈りします。

そして昨年、彼の死を弔うべく再構成されたOort、暮れにニューアルバム、「Laula Laula Suukene」を発表しましたが、オリジナルメンバーはキーボードのToomas Jõksのみ。JõksとVarblane以外のメンバーは一新され、サウンドも一新!っていうか、なんか普通のフォークメタルになっちゃって、面白く無い。上のクリップでしか聴いてないけど、アルバム買う気は失せちゃいました。うん、多分買わない。
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