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ロシア伝統音楽集団、Vedan Kolodの新境地、「У кривой дороги」 [音楽:ロシア]

Vedan Kolod / ВеданЪ КолодЪは、Valerii Naryshkinを中心人物としたロシア伝統音楽を発掘しているバンドです。キリスト教伝来以前の中世ロシアの伝統音楽再現を目指しているようです。これまで4枚のアルバムを発表していますが、伝統楽器の上で地声ボーカルが詠唱するという、まさに東欧~北欧で広く見られる民族音楽スタイル。中でもロシアの歌唱は、なんとも独特の雰囲気があります。Vedan Kolodの公式MySpaceでは、「low throat style」と表現してますね。





以前紹介したAnna Pinginaの歌唱スタイルとはかなりかけ離れているのがお分かりいただけると思います。ディジリドゥみたいな音を出す伝統楽器も面白いですね。こんなのロシアにあったんだ。

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サードまではそのロシアンスタイルを突き詰めた作品が続き、ちょいと金太郎飴的で飽きがちなのですが、4th「U krivoi dorogi(У кривой дороги、Curve of the road)」で、いきなりどうしちゃったの!ってぐらいの大爆発。色々なアーティストがVedan Kolodの曲をリミックスしたもののようですが、大々的にエレクトロニクスの導入。いわゆるラジカル・トラッドや、ペイガン・ロックに大接近。なんだけど、なんともこれじゃない感がありすぎ。
共演は全然知らないアーティストがほとんどで、ぎりぎりラストナンバーの「Moon Far Away」は知ってた。Moon Far Awayはロシアのアンビエント的トラッド系バンドですが、そんなに好きじゃなかったのでアルバムは持ってないんですよ。

アルバムは冒頭からぶっといアコーディオンの音色に導かれて始まります。すぐさまマンドリンの憂いを湛えたトレモロ。もういかにもなロシアンバラード。でもそれに乗っかちゃうコーラスはいつものVedan kolod。2曲目以降もこの調子です。その2曲目は、ちょっとFarlandersを連想させる、と言ってもバルカン成分を引いたメローなバックトラックが印象的。3曲目はなんかいつものVedan Kolodみたいな感じですが、4曲目で来ました来ました!いきなりユーロビート的なシンセとメタルなギターが織り成す不思議な世界。でもコーラスが出てくるとシンセベースがウニョウニョ言っちゃう。5曲目はpagan rock。ジューズハープがとぼけた味わいを出しています。以下不思議ちゃんな世界が続いて、ついに9曲目ではpagan metalな世界なんですが、ボーカルのミックスとチャルメラ的二重リード楽器の音色にニヤニヤが止まらなくなります。で、Moon Far Awayのアンビエント世界で締められる。

国内盤は、出ないのかなぁ?



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