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ダイソーの300円イヤホンがかなり使える音質でびっくり [音楽:イヤホン]

あくまでもお値段にしては、ってところですが。でも侮れない実力に達している!

以前ダイソーやセリアの100円イヤホンで遊んでみましたが、結局飽きちゃったんですね。
関連記事:100円ショップ「セリア」のイヤホンは恐ろしいまでの高音質(になる可能性がある)

飽きた、以上に、近年の廉価な中華イヤホンの実力がめざましくて、特に1000円前後のKZ製品の実力が圧倒的で、100均商品に価値を見いだせなくなったわけですよ。
関連記事:爆安なのに驚異的に高音質なイヤホンを連発する深圳の新進メーカー「Knowledge Zenith」の新作、「KZ-HD9」を購入した

でも上記の「KZ HD9」の紹介記事で「300円で値付けして「ダイソー」あたりに並んじゃったりしたら国産ブランドは太刀打ち出来ないんじゃないか」と書いたように、いずれは100均商品の、素の実力が改善してくると予想してたわけですよ。

で、先日ダイソーにごみ袋買いに行ったら、、、300円イヤホンが並んでいるじゃないですか!
衝動買いしちゃいましたよ。たった300円だし。

そしたら結構いい音するじゃないですか!
ってなわけで、その音質を軽くレポートしてみます。

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1:商品概要
300円の商品、何種類かありましたけど、選んだのは「マイク付き高音質イヤホンHQ004」。
ダイソー300円イヤホン.jpg
どっかで見たことあるようなデザインですねー。XIAOMI(1MORE)の「E1001」みたいな。他の商品も、「1MORE Piston Classic」に似たのとか。まぁ、ありがちな形ということにしておきましょう。

パッケージ底面には素材とか書いてありますけど、筐体はアルミニウム合金製だとか。ちょっと気合入ってますねー。当然中国製。

マイク付きと表示されてますが、中身取り出すと、スライドボリューム付きリモコンマイクでした。プレイボタン付きは便利だけど、スライドボリュームはいらなかったかな。抵抗接点増えると、そこが接触不良の原因になるから。

2:試聴1:Richie Kotzen & Greg Howe「Tilt」
早速音を聴いてみます。Richie KotzenとGreg Howeのインタープレイがごきげんなフュージョン・ロック「Tilt」。


うーん、音域も狭いし、音場も狭い。上下も左右も奥行きも。でも100円商品でみられた、無理に低域増強しようと変に残響増やしたみたいなかぶりのひどい音ではありません。ちょっとは音かぶってますけど。
芸達者な二人のギターの定位はそこそこ。ドラムスもしっかり分離し、ベースはスラップもしっかり飛び跳ねる。各楽器がきちっと分離して聴こえるのは評価高いです。
周波数特性的にもかなりフラットで素直な音質が好印象。300円にしては頑張ってる。ただしどうしても中低域にかぶりがあり、鑑賞の邪魔になります。

あと、ケーブルのタッチノイズがひどい。

3:アプリによる擬似測定
例によって発振器アプリ「Signal Generator: Audio Test Tone Utiliry」で聴感上の周波数特性を確認してみます。
Signal Generator: Audio Test Tone Utility App
カテゴリ: ユーティリティ

価格: 無料


全体的にフラットな特性ですね。低域は、しっかり20Hzから出てるのがびっくり。ただし50Hz以下の音量はかなり低いです。100Hzから上は特に不快なピークもなく、素直な特性。ちょっと2KHzあたりが凹んだ感じ?
ただし8KHzより上は、がっくりと下がります。

サイン波による特性確認の結果は、素直だけど若干レンジが狭いという、楽曲試聴上の感覚とほぼ一致する結果でした。

4:試聴2:Marc Minkowski「Méhul:Symphony No. 1」
それでは、オーケストラの再生はどうでしょう。Minkowskiのメユール「交響曲第1番第1楽章」。

モーツァルトの25番を彷彿とさせる緊迫感あふれる弦の掛け合いが、ヴァイオリンの対向配置も相まって繊細に描写される名演。なんだけど、このイヤホンだとちょっと繊細さにかけてしまうかな。やっぱり音域の狭さが緊張感をそいでしまう。

けど、聴ける。300円とは思えない。

5:試聴3:Jan Garbarek/Agnes Buen Garnås「Rosensfole」
ボーカルも意外とつややか。Jan Garbarek/Agnes Buen Garnås「Rosensfole」


Jan Garbarekのノルウェートラッドへの傾倒がより強く発揮された1枚。シンセとパーカッションによる淡々としたバックトラックの上でむせぶサックスが寂寥感をかきたてる。その中を透徹としたAgnesのボーカルが浮遊して、神話の世界を思わせるようなドラマティックな逸品。
本機での再生では、やはり高域の伸びの悪さが空気感を損ねてしまうのが残念ですが、ボーカル帯域は充実していてAgnesの詠唱が浮き立って聴こえます。


以前購入した100円の商品は、音楽を聞くという音質ではなく、改造してどうにか我慢できなくもない、というレベルの音質(100円で我慢できるだけでも驚異的なコストパフォーマンスではある)でしたが、この商品は、我慢せずとも「音楽」を聴く気分になります。ぶっちゃけ、一昔前だったら、1000円前後の価格帯の商品でもこれより低品質なものが結構あったと思うんですよ。

ただしどうしても音かぶりと低位の甘さが気になってしまう。なので少し手を加えてみます。

6:音質向上のちょっとした工夫
付属のイヤピースはクニャクニャでこれが音質に対してかなり悪影響を与えてる可能性があります。なので、替えてあげましょう。手持ちの「KZ ZSN Pro」のイヤピースをつけてみたところ、解像度の大幅な向上が得られました。

ということで、筐体は改造せずとも、イヤピースを交換するだけで充分に高音質になることがわかったわけですが、そもそもZSNのイヤピース使うなら、ZSNそのものを使います。それに、100均商品用にわざわざ高品質なイヤピース買いたくもないです。せっかく安く済ませてるんだから。

なんとか対処する手立てはないか?要はイヤピースの剛性を上げて上げれば音質改善の芽があるわけです。ということで、音筒部と傘の間に詰め物をしてあげましょう。ソニーの、もう製造中止になった、「ノイズアイソレーションイヤピース」の発想ですね。シリコンとか流し込めばいいのかもしれませんが、そんなの持ってないので、どうしよう。スポンジ切るのも面倒なので、ティッシュペーパーを適当にカットして、こより状にして押し込んでみました。

これがハマった!低域から中域にかけてボワッとしたかぶりが取れて、だいぶタイトな音像が広がるように。なかなかの改善です。
ここ最近ヘヴィロテなPOPPYの「Scary Mask」も、ボーカルとメタルギターの絡みがきちっと分離して楽しめる。
関連記事:kawaiiカルチャーの申し子「Poppy」の新譜「I Disagree」がやべぇ


音域若干狭くて、スネアのあたりにぼんやり感が残っちゃうのは仕方がないか。
それと高音の伸びはKZ ZSNのイヤピースつけたときのほうが質が高いです。

ただ、見た目が、ね。まぁ耳に挿しちゃえばイヤピースは隠れちゃうから、見なかったことにしましょう。

脱脂綿とかスポンジとか、素材を変えることで音質変化も楽しめるかもしれません。わたしは100均商品にそこまで手をかけるつもり無いですけどね。

7:まとめ
まとめると、十分使い物にになる商品です。音質の評価としては、レンジが狭い(特に高域)、それにともない音場が狭く感じるという欠点はありますが、比較的素直でフラットな特性のおかげでかなり聴きやすい、300円とは思えない高品質。あくまでも「300円では」という条件ですが、それでも並の1000円前後の商品に引けを取らない性能は立派。
まぁ、「KZ HD9」には完全に負けてますけどね。HD9が400円っていうのがコスパ圧倒的すぎるんですが。しかしながら現在「HD9」は既に生産終了の模様。500円未満の高音質イヤホンというのは現時点では思い当たらないので、1000円未満の商品も含めて、この辺の価格帯ではこのイヤホン、最高のコスパを誇るかもです。当然のことながら、音楽をじっくり聴き込むのには向きませんが、電車内のお供とかには十分。間に合わせとかのレベルじゃないです。お小遣いちょっと厳しい学生さんとかには救世主かも。

当然、高価格帯のものには太刀打ちできませんからね。じっくり音楽鑑賞するには、それなりの投資をしないと。

あと、問題は耐久性ですかね。絶対リモコン部がすぐに断線しそう。
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